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「この気持はなんだろう…」(谷川俊太郎)

2020年03月05日 (木)

『春に』(谷川俊太郎)
 
  この気もちはなんだろう
  目に見えないエネルギーの流れが
  大地からあしのうらを伝わって
  ぼくの腹へ胸へそうしてのどへ
  声にならないさけびとなってこみあげる

  この気もちはなんだろう
  枝の先のふくらんだ新芽が心をつつく
  よろこびだ しかしかなしみでもある
  いらだちだ しかもやすらぎがある
  あこがれだ そしていかりがかくれている
  心のダムにせきとめられ
  よどみ渦まきせめぎあい
  いまあふれようとする

  この気もちはなんだろう
  あの空のあの青に手をひたしたい
  まだ会ったことのないすべての人と
  会ってみたい話してみたい
  あしたとあさってが一度にくるといい
  ぼくはもどかしい
  地平線のかなたヘと歩きつづけたい
  そのくせこの草の上でじっとしていたい
  大声でだれかを呼びたい
  そのくせひとりで黙っていたい

  この気もちはなんだろう


この詩に木下牧子が作曲した合唱曲は、子供たちが中学校時代に課題曲として歌われた詩です。

また、私自身も、高校時代に合唱部(男声合唱)に所属し、他校の歌に触れる機会が多かった際にも、当時全国金賞第一位に10年以上も輝いていた県立山形西高等学校の合唱部「嚶鳴合唱団」が歌っていたのが耳に残ります。

今回、山形県庄内地方のフリーペーパー"Cradle"が谷川俊太郎をベースに春の訪れを特集しているとのことで、改めて思い出しました。

青春の葛藤の一方、エネルギーに満ち溢れた希望を描いています。

いま改めて読み直しても、心にグッときます。

過去の子育て知事日記