« 今年初めてのBBQ |メイン| 海賊焼き、実現! »

地方自治が憲法に織り込まれた背景

2021年05月03日 (月)

明治憲法に規定のない地方自治が現行憲法では定められている理由の一つは、地方で自治が十分に機能していれば軍国主義の歯止めになると考えられたから−−−

もとより浅学非才の身。
地方自治が憲法に定められた背景を改めて調べてみました。

確かに、GHQの対日基本政策として、〃街饉腟舛療按貪排除、基本的人権の尊重確保、L閏膽腟租政治組織の確立、の3点が掲げられていました。

「軍国主義の歯止め」というよりは、それを含めて全体として民主主義の確立のために織り込まれた、と理解するのがむしろ自然なのではないか、と思います。

事実、日本側の憲法当初案には地方自治に関する規定はなかったところ、GHQは日本原案を批判し、いわゆるマッカーサー原案の第8章において、下記を主張しました。

 ”楔知事、市町村長、徴税権を有するその他一切の行政長、
  府県会及び地方議会議員は全て直接普通選挙によって選挙する。

 ⊇嗣韻枠爐蕕虜盪此∋務、政治を処理し、国会の制定する法律の範囲内で
  住民自身の憲章を作成する権利を奪われない。

 9餡颪禄嗣韻梁臑真瑤両鞠Гなければ地方にて特別の法律を制定できない。

これに対して、当時の日本政府は、特に公選の知事の住人による直接公選について時期尚早とし、議会による間接選挙を要望した、ということです。

こうした経緯もあり、首長公選は逆に民主主義確立のための「一丁目一番地」となりました。

当時の日本政府の「抵抗」はさらに続きます。
権限において地方議会が首長を上回る制度設計、すなわち、首長は再議や原案執行権が認められていたのみ、としました。

GHQはそれに対し拒否権の制度を取り入れるように指示しました。

「地方自治における地方議会と長は、両者等しく住民の直接選挙によって選出せられたものであって、地方公共団体の長は、地方議会に対してというよりむしろ直接に一般住民に対して責任を負い、その意思を地方自治体の行政に実現することに努力する任務を有するものである。
 而して地方公共団体の議会と長とのかような対等の地位における関係は、相互に独自の権限を行使しつつ、両者の互譲、協調による地方自治の不偏不党なる発展を目的とするものである…アメリカ合衆国連邦憲法における大統領の拒否権制度を参酌して、長に対して重要な事項について拒否権を与えて長と議会との正常な均衡の上に地方自治の着実な発展を期せしめる必要がある」(自治大学校編『戦後自治史察戞

これを受けて、議会における条例の制定、改廃や予算に関する意義があるときは、地方公共団体の長は、これを再議に付することができ、議会は出席議員の3分の2以上の多数によらなければ拒否権を覆せないものとした、とのこと。

ここに地方自治の二元代表制の所以があるのですね。

過去の子育て知事日記